嚥下障害
嚥下障害外来と外来言語聴覚療法(ST)

・当クリニックでは「むせやすい」「飲みこみづらい」といった症状がある方の検査と加療を行っています。
・当クリニックの対象患者様の例
✔ 歳をとって水や食事のときムセることが増えた。ときどき熱を出す。
✔ 脳・神経疾患の症状としてのムセやすさがある、など。
・嚥下障害外来の通常の流れを説明します。4~5回程度の通院となります。
□ 医師と言語聴覚士(ST)による問診・病状聴取
□ 原因検索、嚥下内視鏡での評価
□ 検査結果に基づく改善点の指導
□ 場合によっては複数回のリハビリテーション(訓練)を通院で施行
※ 嚥下内視鏡とは、片方の鼻の穴からとても細いファイバースコープを挿入し、ふだんは見えないのど(咽頭・咽頭)でどのような飲みこみ方をしているのかを直接観察することができる医療機器です。とても細い胃カメラのようなもので、検査開始時少し違和感はありますが、強い痛みはありません。言語聴覚士(ST)の評価だけでなく、医師や歯科医師でないと行うことができないこの検査を組み合わせることで、表面からは見えない喉の奥で行われている飲み込みの動作が、”百聞は一見にしかず” の状態となります。すなわち、なぜ飲み込みにくいという症状がでているかが見てわかることが多くなるため、その後のSTや看護師による介入がとても有効なものとなり、安全な食事摂取方法の指導へつなげることができます。
・脳卒中の後遺障害として残存する嚥下障害(飲みこみづらさ)に対しては「きっとまだまだ良くなれる」を応援します。定期的に嚥下内視鏡検査で安全に食べたり飲んだりできる食形態や、体勢や角度を評価します。また当クリニックでは検査をして終わるだけではなく、病状によっては医療保険の適応となり、言語聴覚士(ST)による外来リハビリテーションを行って改善を目指すことが可能です。
・加齢や、進行性の脳・神経疾患のために嚥下障害が重度となってきた患者様の場合であっても、制限をかけるだけではなく、ご本人の「食べる」ことについての思いを最も尊重し、家族の希望も含めた合意が得られるよう話し合っていきたいと思います。
・嚥下内視鏡検査は当クリニック内でも行いますし、当クリニックの訪問診療をご利用されている方に限りポータブルタイプの内視鏡を持参して、自宅での摂食現場で検査をさせていただいております。事前に診察・評価・検査にあたり用意していただく食べ物の説明などを致します。なお、付き添いの方が検査をスマートフォンなどで録画するのは許可しております。