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軽度認知症の検査

認知症かどうかの症状とは

 

・当クリニックでは認知症になってきたかどうかの検査を行うことができます。ご予約はWeb予約かお電話から可能です。

 

・このような症状に該当しませんか?

  ✔ 物忘れ

        同じことを何度も言う・聞く・する

        鍵や通帳など探し物が多い

        約束を忘れる。日時や場所を間違える

  ✔ 日常生活能力の低下

        買い物がうまくできない

        料理・片づけができなくなってきた、など

  

当クリニックは、認知症になっているかどうか心配な方への対応ができるといった特徴がございますが、逆に明らかに認知症である方やすでに精神症状を伴う方の治療は困難ですので、認知症学会専門医などの在籍する専門機関への受診をお願いいたします。悪しからずご了承ください。

認知症かどうか気になる方の検査・診断・治療

 

・まず認知症かどうかについて、一般的な検査の流れを説明します(すべて保険診療範囲内で行えますが、外来への複数回の通院が必要です)。

 

①  初回の外来診察では紹介状持参で来院されることが望ましいですが、必ずしもなくても構いません。治療可能な認知症がございます(例:水頭症、慢性硬膜下血腫)ので、まずは他院に脳CTやMRIといった頭部画像検査を依頼します。また結果がでるまでに時間のかかる項目があるので血液学的検査(採血)をします。

②  同時に日常生活動作での問題点(たとえばできなくなってきた行動)や、生活に支障をきたしている点について聴取していきます。

③  もし画像上の異常が明らかとなれば専門機関に紹介します。その治療を優先すべき場合があります。

④  画像上大きな問題がない場合は、認知症なのかどうかを当クリニックで神経心理検査(紙とエンピツを用いた机上検査)を実施して評価します。

⑤  以上の結果を総合的に検討し、年相応の認知機能レベルなのか、認知症の疑いが強いのかを判断して説明します。もし認知機能低下であればリハビリテーション専門医の観点から脳の活性化について社会で活動を維持する方法について一緒に考えますし、認知症の場合は薬による治療も提案します。

  

高齢者の方の自動車運転の継続が安全に行えそうかどうかの評価も、上記と同様の評価過程を経て判断します。

 

進行する前に発見したほうが治療介入できる手段が豊富です。

  

例えば認知機能検査の結果から、軽度認知障害とアルツハイマー病の軽度認知症の段階と診断された場合の最新治療として、一定の条件を満たした場合には点滴注射治療が保険適応となっています。当クリニックでもレケンビ(エーザイ株式会社)とケサンラ(日本イーライリリー社)の維持期における通院点滴治療が可能です。(最初の半年間は当クリニックではなく、他の大きな専門病院へ通っていただき、治療を導入してもらう必要があります。)なお、当クリニックでの外来の通院点滴治療は平日の15時半からのみとなっております。

  

他にも内服薬で認知症の進行をゆるやかにする薬を処方できます。繰り返しになりますが、すでに明らかに認知症である方や精神症状を伴う方の治療は当クリニックでのご相談は困難です。どうぞご了承くださいませ。

文責:冨士井 睦(宝塚ふじいクリニック 内科 リハビリテーション科 脳神経外科)

認知症になるリスクを下げる方法について

 

よくご質問がありますので、認知症になりにくくする方法について簡単に説明します。一言で言うとまずは「若いころから食事・運動に気をつけ、ずっと社会的交流を継続すること」であると考えています。

  

若いころの生活習慣の乱れと肥満はその後、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を引き起こします。これらが血管の動脈硬化を進める結果、次なる病気がドミノ倒しのように次々と連鎖する一連の流れのことをメタボリックドミノと呼びます。ドミノの最終牌(結果としておこってしまう病気)が心筋梗塞や脳卒中、そして認知症です。

  

中年期 (18歳~65歳)における以下の問題点を回避することで、それぞれのパーセントずつ将来の認知症を遅らせたり減らせたりできると報告されています(Livingston G. The Lancet Commissions404, 2024)。

難聴(7%)
悪玉コレステロール値(LDL-C値)高値(7%)
うつ病(3%)
外傷性脳損傷(3%)
運動不足(2%)
糖尿病(2%
喫煙(2%)
高血圧(2%)
肥満(1%)
過剰なアルコール摂取(1%)

 

それから、歯医者さんにちゃんと受診して自分の歯で噛めるようにしておくことも重要です。

  

あと、最近感染症と認知症の関連についての研究が増えてきています。一つだけ紹介します。2025年4月3日の日本経済新聞の記事で以下の内容が掲載されていました。「79歳への帯状疱疹ワクチン接種を始めた英国ウェールズの高齢者約28万人分の医療データを分析した結果、接種後の7年間で認知症の発症リスクが約20%減少したことが分かった。」つまり帯状疱疹ウイルスをワクチンで抑え込むことで、認知症発症のリスクを下げる効果が認められた、という報告が出ているということです。

認知機能が低下する前に行っておきたいこと

 

歳を取ればとるほど新しいことを学習するのが苦手になります。しかし世の中は進んでいきます。今、時代から遅れる選択をすると、5年後や10年後はさらに時代から取り残された生活しか営めなくなるでしょう。今、認知機能が低下する前に、諦めずに時代に付いていくことをトライするのはどうでしょうか。

 

現在70歳代でもスマートフォンの所有率は80%を超える時代となってきています。また世の中はキャッシュレス化や生活環境の様々なデジタル化が進んでいます。ここでは今のうちに、お手持ちのデジタル機器の操作能力を使いこなせるようになっておくことを提案したいと思います。

 

✔ スマホの電話機能、電子メール機能、カメラ機能しか使っていない方

 

① (すでにご利用の方も多いかと思いますが)LINEなどの無料通話・メッセージアプリを使えるようになりましょう。そしてお友達やご家族さんとつながりましょう。

②  PayPayなどのQRコード決済を使えるようになる。現金チャージなどの電子マネーの利用をしましょう。

③ (手で入力しなくても)声で操作できる便利な機能を使ってみましょう。iPhoneのSiriやAndroidのGoogleアシスタントがこれに該当します。検索(天気、ニュース、ルート探索)などから使ってみましょう。

AIのアプリをいれてふと浮かんだいろいろな質問をしてみる。例えばChat GPTやPerplexity AIのアプリをいれると、マイクアイコンをタップして話しかけるだけで検索や対話ができます。例えば朝目覚めてすぐに、さっきまで見ていた印象的な夢を入力し、夢占いをお願いして自分の深層心理について答えてもらうなどの使い方もできて楽しいですよ。

⑤ 買い物では買い物リストアプリを使い、ゴミ捨て曜日を忘れないためにカレンダー機能やリマインダー機能を活用する。

 

これらを行うために入門書を使ったり、家族様にサポートしてもらいながら習熟しましょう。①~⑤は無料でも利用できます。別にゲームや株や、コンテンツの購入やネットオークションや金融取引まで手を出さなくてもよいのです。ただ上のような使い方ができるようになっていることで、将来万一認知機能が低下しても手続き記憶として残っていれば、代償/補完機能として有利なことは間違いがないでしょう。

 

さっそくできるところからトライしてみませんか?